5月27日(木)
6月20日に友人のディエゴと2重奏のコンサートをすることが決まり、
先日から何度か練習を行っているのですが、
こういう機会というのは気付かされることが多く大変勉強になります。
アンサンブルをするにあたって基本的に必要なことは、
ソロにとっても当然必要なことであるけれども、それらは忘れがちな場合があると思います。
リズムにしても音楽の作り方にしても自分の癖を知ることができたり、
良いアンサンブルをするための様々な工夫は、どの楽器との合わせにも共通したもので、
またソロの際にも参考にすべきものです。
しばらく続けてたくさんのレパートリーを演奏していきたいと思います。


5 月26日(水)
バルセロナギターフェスティバルでの、イザベル・レイ(ソプラノ)、
鈴木一郎(ギター)によるデュオコンサートを聞きました。
去年、日本で行われたツアーとほぼ同じプログラムで、
バッハ、グルック、ヘンデル、マルティーニなどのアリア、
ラベル、ジュリアーニなどの歌曲が演奏されました。
イザベルの歌声は透明でニュアンスに富み、豊かな声量で素晴らしく、
特にクライマックスの高音域は天井を抜けるような輝きでまさに圧巻。
ラベルでは口もとのコントロールで多彩な音色を聴かせるなど変幻自在な技も見せ、喝采を浴びていました。
鈴木さんも好サポートで、音楽的な息遣いはピッタリでした。
最後に演奏された、さとうきび畑(寺島尚彦)は日本語で歌われるという演出でしたが、
歌詞の内容と美しいメロディとが心に染み入るような感動的な思いでした。


5月 19日(水)

アルバロ(メキシコ)とフェリックス(ボリビア)宅へ遊びに行きました。
2人はルティエールで共に学ぶ友人です。
数人のギタリストのコンサートビデオを見たり、お昼をご馳走になったりした後、
今回チェスなるものを初体験しました。
将棋との共通点が多く、アラビアのルーツを感じる新鮮なゲーム。
ルールを教えてもらい早速対戦しましたが、手加減してくれたのか、
2人を相手に2戦2勝という成績でした。(笑)
気を付けないとハマってしまうかも知れません。

夜、ルティエールで行われた生徒達のコンサートを聞きに行きました。
全体的にレベルは高くなかったものの、みんな一生懸命音楽に取り組んでいる様子。
最後は生徒と講師によるトリオがピアソラ、プホール、ベリナティなど、
ラテンの小品集をノリのいい演奏で締めくくりました。
アットホームな雰囲気で、この学校の暖かい一面を見たような気がしました。


5 月14日(金)
バルセロナギターフェスティバルでの、ジョン・ウィリアムズのコンサートを聞きまし た。
会場となったEl Petit Palauは大変美しいホールで、ライティングなども良く、
音楽を聴くには最高の環境を演出してくれます。
プログラムは前半がバリオス、スカルソープ、アルベニス、ドメニコーニなどで、
後半はラウロやソホなどラテンの小品集というものでした。
ミスもノイズも少なくテクニック的には完璧でスキのない音楽。

ちなみに今月4日、パコ・デ・ルシア セクステットのコンサートがあったのですが、
即日完売ということだったらしく聴くことができませんでした。
噂によると凄かったということですが、本当に残念です。
CMに出演していたり、特集番組が放送されるなど、パコの売れ方は別格といった感じです。


5月 9日(日)
超常現象や心霊現象といったテレビ番組がこちらにもありますが、
未確認飛行物体やミステリーサークルを研究しているところは日本と全く同じです。
画面に写り込んだ人の顔に見える模様の分析や、
とある撮影現場の音声マイクが拾ったという謎の少女の声、
「ママ、寒いよ、怖いよ・・・」といったものの音声解析など、
(そういえば日本にも同じようなところがあったような・・・。)
逞しそうに見えるスペイン人がそういうものに恐怖を感じるというのも、考えてみればお笑いです。
文化や習慣の違いは大きいですが、人間の感じることはほぼ同じなのだと思ったりします。


5 月4、5日(火、水)
ルティエールでリカルドのレッスンがありました。
祈祷と踊り(ロドリーゴ)を演奏しましたが、どの曲を持って行っても、
深い知識で的確なアドバイスを受けることができます。
その後数名を見学しましたが、生徒の中には運指を変更されることを嫌う人がいるものです。
リカルドの指は大きくて柔軟性があり、確かにとても考えられない運指を提示することがあります。
しかしその場で習得してやる、という気持ちで臨めば、
それらは大変効率的で音楽の理にかなったものです。
いつも感じさせられることは、最も良い運指を考えているつもりでも、
どこかにさらに良いものが潜んでいるということです。


5月2、3日(日、月)
ルティエール芸術音楽学校、ESMUC(カタルーニャ上級音楽学校)にて行われた、
アメリカのリューティスト、ホプキンソン・スミスのマスタークラスを見学しました。
REPORT3に、2日のルティエールでの様子をアップしました。

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